ねっとりとネット

ねっとりとこびりついた「ねっとり」をねっとりと、ネットへくっつけるネット。

みんなが忘れてしまっても、ぼくだけは覚えておきたいこと。2

さて、
生きるのは単純なことなのに、複雑にしているのは自分自身なのだ。


 生きていると「ふと」した瞬間にひらめいたように頭の上に電球がピカンと現れたかと思うとショートしてしまってパリンと割れてしまうような衝撃が体を走り抜ける時がある。今回の言葉はテレビをザッピングしている時に字幕を目にした言葉。

「私たちは〇〇〇〇の伝統を守らなければなりません。なぜなら〇〇〇〇は私たちが生まれた場所だからです。」

www.nhk-ondemand.jp

 番組を見てなかったので「〇〇〇〇」に入る地名を覚えていないし、その言葉を発したのは15歳にならないくらいの少女で名前もわからない。おそらく上サムネイルの頭に黄金の豪華な冠のようなものを乗せ、赤い民族衣装に身を包んでいる彼女だと思う。「インドネシアのイスラムと島の伝統が融合した祭りで輝く少女」であることが番組説明文でわかる。彼女の言葉は窮屈だとも思ったし、羨ましくも思った。

 ほとんどの日本人は守らなければいけない伝統は持っていない。ぼくだってそうだ。伝統を守ることはその土地に暮らさなくてはならない。そのことが窮屈であると思わせた。好きなところで好きに暮らせたほうが良いのではないかと。しかしその土地を愛し、伝統を引き継ぐことで自分自身が文化的にその土地に溶け込んで一部になる。土着精神はぼくらが失ってしまったもので羨ましかった。それだけでなく、伝統を引き継ぐ理由は簡単で「自分が生まれた場所」だからだ。それ以上に深い理由はない。そんなふうに生きることは単純なのだとも感じた。日本の生きずらさの根本的な理由が見えたような気がした。

 

それではお先に(失礼します)!!