さて、
産卵に関してはかなりデリケートなようです。
ワイルドライフ
「アメリカ 命育む水辺 巨大古代魚ガーを追う」
ガー
(ロングノーズガー、フロリダガー、アリゲーターガー)
- 古い英語で「槍」。
- ひし形の硬鱗(骨とエナメル質でできた硬い鱗)で覆われた体。
- 一億年前からほとんど姿を変えていない古代魚。
- 死ぬまで成長が続く。
泳ぎが苦手。でも生き残ってきた。
泳ぐためのヒレは尾ビレのみ。早く泳ぐことはできません。狩の際は川の流れに流されないように、シンクロナイズドスイミングの選手さながら胸ビレを使って体勢をキープして木の枝になりすまします。そして小魚が目の前を通り過ぎるのをじっと待ちます。木の擬態(と言ってもじっとするだけ)は水上からの大きな猛禽類の天敵から身を守るのにも役に立つようです。ガーはそのクチバシのような長い口とワニの歯のような歯で獲物の小魚を捕まえたら、その場では食べずに咥えたまま川の流れがゆっくりな所へ移動します。そこで獲物を頭から飲み込みます。泳ぎが苦手なので落ち着いたところで確実に食事をしたいようでした。
ガーの天敵にアメリカアリゲーターがいます。泳ぎが苦手なガーはアメリカアリゲーターが近寄ってくると急いで逃げたりはしません。逃げても追いつかれてしまうのでしょう。けれどその身を守る方法にガーが古代魚として絶滅せずに今も生き残っている秘訣があります。
アメリカアリゲーターが現れたら
- 水面に飛び出す。
- 川底に身を潜める。
口で酸素を補給して、アメリカアリゲーターの死角になる川底に逃げるわけです。
なぜそんなことができるのか?
ガーはエラが発達していないため「浮き袋から酸素を取る」体の構造をしています。ウミガメや海に住む哺乳類のイルカ、クジラのように酸素を得るために水面で呼吸をしなけらばなりません。
一見すると進化が止まっているようで、生き残ってきたのが不思議に思えます。ですが、空気中から酸素を得ることができると言うことは「酸素の薄い水中でも生き残ることができる」のです。雨が降ってできた大きな水溜りや場合によっては海でも生きることができるのです。「多様な水質でも活動できること」これこそがガー生き残ってきた理由なのです。
p.s...
- 産卵
産卵が近ずくと体が婚姻色に変わります。雄が口先で雌の顎の下やお腹を撫でたり突いたりすることで、求愛・繁殖を促す行動を始めます。しかし産卵に関してはかなりデリケートなようです。水温、水量etc...の様々な条件が整わないと産卵しないようで、番組中では見ることができませんでした。省エネであることもガー生き残ってきた理由のひとつ。
end...
それではお先に(失礼します)!!
天貫勇