さて、
火星で起きたことは地球でも起きただろう 。
サイエンスZERO
「日本の“お家芸”サンプルリターン 世界初!火星の月探査へ」
はやぶさ2に続く、新たな宇宙への挑戦『世界初!火星の月の探索へ』
- はやぶさ2
「はやぶさ」後継機として小惑星サンプルリターンを行うミッションです。
月とは?
広義には「ある惑星から見てその周りを回る衛星」を指す。
地球の月と同じように、「火星の周りを回る衛星」=「月」があります。しかも、ふたつあります。
- フォボス:
最大直径27㎞(月の1/100)。重力は地球の1/2000。
平均軌道半径9,378km - ダイモス:
最大直径15㎞
平均軌道半径23,400km
ふたつの火星の月は火星の赤道付近を回っています(その誤差はなんと2度)。
この火星の月を探査する計画を『MMX(Martian Moons expioration):火星衛星探査計画』と言い、世界初の挑戦です。
- 計画
- 2020年半ば地球から出発。
- 1年かけて火星近くへ接近。
- 3年間火星の月の観測・サンプル採取を行う。
なぜ、火星の月を探査するかの?
現在、火星の月の成り立ちには2つの説が唱えられています。捕獲説と衝突説です。
- 捕獲説
偶然、隕石みたいなものが火星の重力(引力だったかな?)に引っかかり、それから火星の周りを回っている。
根拠:
色の特徴(スペクトル)が木星の近くを回る小惑星に似ている。
しかし、2個もほぼ同軌道を周るか?
(捕獲説は観測的推測) - 衝突説
別の天体が火星に衝突して、飛び出した物質が集まってできた。
1)別の天体が火星に衝突する。
2)30時間ほどで砕けた物質によって、土星のような輪っかが火星の周りにできる。
3)砕けた物質同士がくっつき成長するも、ほとんどは火星の重力によって火星に落ちる。
4)残ったのがファボス、ダイモス
根拠:
火星の北半球にはクレーター的なへこみがある。これは火星の直径1/4ほどの隕石がぶつかってできたのではないか?
地球の月も別の天体が地球に衝突してできたから。
(衝突説は理論的推測)
火星の月のサンプルを持ち帰って検証することで、火星の月の成り立ちが解明できる可能性があります。
しかし、なぜ「火星の月の成り立ちが解明」する必要があるのか?
それは「火星で起きたことは地球でも起きただろう」と推測できるからです。
もし捕獲説が立証されると、火星の月は地球に水を運んだカプセルのような天体の生き残りの可能性があり、水は宇宙の遠くから来たのか?どこから来たのか?と謎の解明に近づきます。つまり、火星の月は地球や火星の大気や海、生命の起源を記録している可能性がある重要な天体であり、地球がどうして生命の惑星になったのか?という秘密を解き明かすカギを握っています。
今後の課題
- 着陸方法
小天体は重力が小さいため着陸するのは技術的に困難 - サンプル採取方法
『コアラー機構』検討中。
どんな状況(地面の固さetc...)にも対応できるものが必要。
*
地球の70%は水に覆われており、人体の約65%が水分だと言われています。地球と人体の水の割合がほとんど同じことはなんだが不思議です。しかし、地球に水があるのは当然ではありません。
地球に水があるのは『地球と太陽の距離』が関係しています。地球よりも太陽に近い金星etc..では水は太陽の熱によって水蒸気になってしまうか、太陽風によってカラカラに乾燥してしまいます。逆に太陽から遠くに離れてしまうと温度が下がり水は氷の状態になってしまいます。
ハビタブルゾーン
end...
それではお先に(失礼します)!!
天貫勇