壮絶なポジション争い。
『女芸人No.1決定戦 THE W 2019』の感想。
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女芸人No.1決定戦 THE W 2019 | バラエティ | 無料動画GYAO!
今夜決定!三代目の「笑いの女王」は誰だ!?今年はプロが審査&視聴者投票で優勝決定!2連覇狙う阿佐ヶ谷姉妹を止められるか!▼ネタでも輝く!おかずクラブ▼3年連続決勝の実力派・紺野ぶるま▼芸歴半年!ナゾの元自衛官▼逆境お笑いアイドル集団▼関西弱小事務所の星▼里山管理の東北女子▼動ける&歌えるおデブトリオ▼リベンジしたい泣き虫コンビ▼豹変する女子コント師▼女性同士の熾烈な戦いをEXIT&りんごちゃんも応援
出演者10組
- 阿佐ヶ谷姉妹
- 123☆45
- おかずクラブ
- 紺野ぶるま
- 3時のヒロイン
- そのこ
- つぼみ大革命
- にぼしいわし
- はなしょー
- ハルカラ
審査員
- リンゴ(ハイヒール)
『漫才の一時代を築いた女漫才師』
芸歴36年同期はダウンタウン- 哲夫(笑い飯)
『Wボケ』- 清水ミチコ
『変幻自在のモノマネ』- 田中卓志(アンガールズ)
『や・ま・ね〜!!』- ヒロミ
『芸人の兄貴』
一世を風靡した伝説のお笑いトリオB21スペシャルのメンバー- 久本雅美
『笑いに情熱を注ぐワハハ本舗の看板娘』
THE W 2019の構図
2018年優勝の『阿佐ヶ谷姉妹』が2連覇!を狙います。
そこにリベンジに燃える3組!
- 全力コミカル少女『はなしょー』
- 3度目の正直!雪辱の裏女王『紺野ぶるま』
- 逆襲のコメディモンスター『おかずクラブ』
そして新生たちが喰らいつく!
- 芸歴半年!謎多きピン芸人『そのこ』
- 大中小のトリプルプレー『3時のヒロイン』
(どう見ても「大大小」) - みちのくの里山ガール『123☆45』
(読み「いずみよーこ」) - 地下で煮出したダシ系漫才『にぼしいわし』
- 豹変!ウーマンライフコント『ハルカラ』
- 輝け!崖っぷちお笑いアイドル『つぼみ大革命』
この10組が
- 賞金1000万円
- 11番組出演権
- 冠番組
をかけて争う、ブロック別の勝ち抜き戦が行わらます。
Aブロック
そのこ/にぼしいわし/123☆45/ハルカラ/3時のヒロイン
1組目 そのこ
- NSC平成30年度卒業(2019年卒業)
- 芸歴半年
- 38歳
- 去年まで北海道帯広駐屯地勤務・補給中隊所属
20歳で入隊し陸上時兵隊で16年間勤務
「自衛隊の辛い訓練は吉本芸人によって救われた、乗り越えられた。次が私がお笑いを届ける番」ということで芸人へ。
ネタ:『そのこの鉄道音ネタステーション』
電車待ちのホームで聞こえるアナウンス。乗車中に聞こえるアナウンス。都心の喧騒に揉み消されそうになる、あらゆるアナウンスを完璧に再現。
そこに潜むあるあるをリアルに、そして大人の色気を使って熱演。
(自衛隊ネタはやらないところもツッコミどころ)
*
『正統派モノマネ芸人』
モノマネ芸人には
モノマネが上手ければ上手いほどおもしろい訳ではなく、むしろ誇張すればするほどおもしろい。
なので
- オリジナルを忠実に再現して「完コピタイプ」
原口あきまさ、Mr.シャチホコetc... - オリジナルの特徴を誇張しまくる「デフォルメタイプ」
コロッケ、ハリウッドザコシショウ(?)、くっきー(?)etc...
(?がつくふたりをモノマネに入れるのかは微妙。笑)
に分かれるのではないでしょう?
女性のモノマネ芸人はどちらかといえば「デフォルメタイプ」が多いように思われます。
そんな中で、そのこはモノマネのクオリティが高く「完コピタイプ」に当てはまるものの、ネタとしてもおもしろいためモノマネ芸人の中でも『正統派モノマネ芸人』になるのではないでしょうか?
そうなると、そのこの需要は高いはずです。
男性の鉄道モノマネと言えば「中川家」。そのふたりとのコラボがぜひ見たい!
芸歴半年ながら安定感のあるネタを披露し、今年のTHE Wを印象付けました。
2組目 にぼしいわし
- 現在、関西で活動する漫才師
- スパンキープロダクション:関西にある小さな事務所
事務所の広さ8畳- 高校の同級生
- 同期:ゆりやんレトリィバァ、ガンバレルーヤ
難波にある地下の劇場で約60公演も行なっている。
事務所の星を目指してTHE Wに挑む!
ネタ:『永久歯がちゃんと生えてくるように、抜けた乳歯を床下・屋根の上に投げる』
「もっとしっかり見てくれよ〜!フッ素が剥がれるまでよ〜!」
「上の歯の仮面を被った下の歯で、下の歯の仮面を被った上の歯やて」
と長文ながらしっかりと耳に残るワードが魅力の漫才。
*
『オアシズやたんぽぽの系譜』
芋臭い、ボケのにぼし(立ち位置右)。暗そうな真面目メガネ、ツッコミのいわし(立ち位置左)。
シュールでゆったりゆるい系の漫才をする。
ポイズンガールバンドや金属バットなどの「ボケがこてこてとなにやらいろんな空想」をしてツッコミが話を合わせたり、訂正を行う。
ゆるい掛け合いの中にも、いわしのにもキレ味高めツッコミが光る。
3組目 123☆45(イズミヨーコ)
- 2008年結成
グレープカンパニー
サンドウィッチマン、カミナリ、永野が所属
- 大学の同級生
- 2015年解散
イズミ:実家の里山管理の手伝い
ヨウコ:4つバイト掛け持ち
THE W 2018を見て再結成
ネタ『岩手県野田村漫才』
イズミがこてこての岩手弁を喋るものの・・・・。
*
『方言系漫才師』
タカアンドトシやフットバールアワーを彷彿とさせる、きっちりとした漫才。
そしてU字工事やカミナリのような方言漫才。
「女性・方言・漫才」このスタイルを持っている芸人は他にいません。
振る舞いが大人というか清潔感があり気持ちよく漫才が見られるのも逸材です。
4組目 ハルカラ
- 芸歴8年目
- 女性が集まる場所に足を運び生み出してきたコント
ネタ『引っ越してきたばかりの主婦』
公園で子供同士は無邪気に遊ぶものの、女性同士の気遣いと気不味さの連発コント。
*
『キャラが弱い』
THE W ならではの、女性あるあるをネタにしたコント。
しかし、そういったネタでは友近、柳原可奈子がガッチリとポジションをキープしている。そのふたりと違うのはハルカラはコンビである点です。
コンビならではのネタを今後期待。
5組目 3時のヒロイン
- 結成3年
- 強烈なビジュアル:ゆめっち
- 踊れるぽっちゃり:かなで
- リーダー兼ネタ作り:福田
ネタ『朝ドラのヒロインになりたい』
福田の願望に両サイドの野獣がボケまくる漫才。
*
『メガトン級のパンチ力』
福田が頭脳となり猛獣使いのようにテンポ良く、ゆめっちとかなでがサイドで終始ダブルボケ、ダブルノリ。
今時女子・海外ドラマあるあるを織り交ぜている。
次世代の森三中(そう呼ばれるのが嫌かもしれないが)。森三中にはない「可愛さ」が3時のヒロインにはある。笑
(森三中のネタって見たことないな。強いて言えば相撲)。
Aブロックは『3時のヒロイン』が勝ち抜き!!
Bブロック
おかずクラブ/はなしょー/阿佐ヶ谷姉妹/つぼみ大革命/紺野ぶるま
1組目 おかずクラブ
ネタを見て欲しい!もう一度ネタで輝きたい!
ネタ『ひもパン売り』
謎の商売「ひもパン売り」扮するゆいPと、なぜかひもパンを求める、なりたい顔ランキング1位の顔をしたオカリナのコント。
*
『ひもパンって下ネタ?』
キャッチーなネタではなく女性受けが悪かった印象。
THE Wの客層は女性と考えれば良いのだろうか?
おもしろかったです。
2組目 はなしょー
ネタ『姑と嫁』
熾烈な姑と嫁の争いが勃発コント。
*
『キングオブコントでネタが見たい』
コント師しての技量がかなり高い。
3組目 阿佐ヶ谷姉妹
同じアパートの隣同士で暮らす。
ネタ『娘のふりして学校へ行く』
お姉さんが学校の先生。妹が娘の代わりに投稿しようとするコント。
*
『ゆるいのは年齢的にパワーがないのだ、単純に力が入らないのだ』
阿佐ヶ谷姉妹のおばさんならではのネタ。
おばさんとは主婦、お母さん、ババアを巧みに操ります。
昭和ネタ(風呂敷、掴まらないと靴を履けない、関節痛、ウゲーetc...)と、若者の流行りをおばさんがやっている面白さ(TikTok、欅坂46etc...)が唯一無二。
そして品があり誰も傷つかず、誰にでも優しい。
4組目 つぼみ大革命
- 吉本興業所属のお笑いもできるアイドル
- 2010年デビュー
ネタ『分担し過ぎる美容院』
案内、シャンプー、カット、ドライtec...各工程ごとに分担が決まっている美容院コント。
*
正直、人数を活かせているのかはよくわからない。。。
5組目 ブルマ
- 苦節10年女のひとりコント
ネタ『卒業式〜先生の夢〜』
先生の夢「しのごの言わずに働かずに生きていきたい」をぶっちゃけるひとりコント。
*
おそらくドラマ『ごくせん』ヤンクミをモデルにしている。
Bブロックは『はなしょー』が勝ち抜き!!
決勝戦
先行 はなしょー
ネタ『おままごと』
同棲している彼氏に浮気をされてヒステリックなった幼稚園の先生を幼稚園児がなだめるコント。
後攻 3時のヒロイン
ネタ『あはん』
パーティを抜け出して・・・、パーティ会場から聞こえてくる音楽に体が動いちゃうコント。
!!!優勝は『3時のヒロイン』!!!
休憩・・・。
『女芸人No.1決定戦 THE W 2019』はネタがおもしろい女芸人を決めるグランプリではなかった。
決勝戦の『はなしょー』と『3時のヒロイン(以下、3ヒロ)』どちらの方がおもしろかったか?と言うと、正直なところ『はなしょー』だったと思います。
1回戦目と2回戦目の姑からの幼稚園児のキャラの使い分け。一旦、置いといたプレシオザウルスの見せ方は凄い。
では、なぜ『3ヒロ』が優勝できたのか?
それは『THE W 2019』今後の女芸人界、そしてお笑い界を引っ張って行くようなスターを誕生させるための装置だっからです。
つまり「女芸人のポジションが上げられる芸人」が必要なのだ。
『阿佐ヶ谷姉妹』『 おかずクラブ』は既に女芸人としてのポジションを確立しているのですが優勝する必要がありません。
漫才やコントで優勝したいのなら、そもそも『THE W』での優勝を狙うのではなく『M-1』『キングオブコント』『R-1』での優勝を手にするべきなのだ、と言えます。
『はなしょー』はまさに『キングオブコント』での優勝こそに意味がある。
ネタのおもしろさは重要であるが、優勝の決め手の50%くらいでしかありません。
今回の場合は『好き嫌い』大きな要因でした。
どう見ても『3ヒロ』の方がみんなが好感を持ちました。
今風で、ポップで、求めている新しい芸人像が彼女たちにはあった。
『お笑い第7世代』的でした。
もう女芸人もブスでは売れない 。
「ブス」だけでは売れない。
10組の女芸人の方、ありがとうございました!
p.s...
裏配信ルームの芸人がやる気なさすぎる。露骨に男尊女卑。
性の多様性を考えざるおえない時代だからこそ『THE W 2019』は必要不可欠なはずです。
今後の女性芸人の活躍が楽しみです!
end...
それではお先に(失礼します)!!
おおぬ菌
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