ねっとりとネット

ねっとりとこびりついた「ねっとり」をねっとりと、ネットへくっつけるネット。

Written by MICHIRU〜2020年7〜8月号【< この2ヶ月の暑さがまぼろしだったような錯覚におちいる秋雨の午後の覚え書き>スペース・コインランドリー図書室】

 

今回はざっくり、7月と8月のまとめ
とくに印象深かったものだけコメントを

 

 

ミチル

 

 

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スペース・コインランドリー図書室

〈この2ヶ月の暑さがまぼろしだったような錯覚におちいる秋雨の午後の覚え書き〉

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2020年7月

  • 『掃除婦のための手引き書 ルシア・ベルリン作品集』 ルシア・ベルリン

  • 『絶対に住めない 世界のゴーストタウン』 クリス・マクナブ
    無理な都市計画、紛争、疫病、軍隊による接収、火山の噴火、過酷な気候、鉱山の閉鎖...。
    どことなくデルヴォーの「人魚の村」を思わせるスーダン北東部のスアキンの旧市街に行ってみたい。

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    絶対に住めない 世界のゴーストタウン

    絶対に住めない 世界のゴーストタウン

     

     

  • 『聖なるズー』 濱野ちひろ
    この本をなぜか勝手にご自身がズーになった過程をつづった自伝的な告白本なのかと思っていた。
    実際は長きにわたってDVを受け続け愛やセックスがわからなくなり、その答えを見つける足掛かりになればと動物性愛者の人々に取材をしてゆくノンフィクション。
    ズーたちの対象に猿が入っていなかったのが意外というか。
    聖なるズー (集英社学芸単行本)

    聖なるズー (集英社学芸単行本)

     

     

  • 『影裏』 沼田真佑

  • 『彼女について』 よしもとばなな

  • 『図鑑少年』 大竹昭子

  • 『ジョイランド』 スティーヴン・キング
    1973年の海岸沿いの小さな町の遊園地「ジョイランド」、そこで起こった4年前の殺人事件。
    当時21歳の主人公のひと夏のアルバイトやそれに付随する様々な体験、殺人鬼との対決やその顛末が40年前の思い出として語られる。
    人生の初々しさや喜びや痛みが鏤められたミステリー青春回顧譚。キング、66歳のときの作品。
    ジョイランド (文春文庫)

    ジョイランド (文春文庫)

     

 

  • 『この世にたやすい仕事はない』 津村記久子

  • 『悪いことはしていない』 永井するみ

 

 

2020年8月

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  • 『随時見学可』 大竹昭子

  • 『テツヤ85歳、孫の服を着てみたら思ったよりイケてた。』 
    シルバー・テツヤ、クドウ・ナオヤ
    タイトルそのまま、イカしている。
    ここに登場する、シルバーテツヤにしても、台湾でコインランドリーを経営する老夫婦(夫83、妻84。1年以上店に引き取りに来ないままになっている洋服を夫妻が着こなす写真がインスタグラムで人気)にしても、孫の発案に乗る祖父母の遊び心と、シルバー(祖父母)をキラキラに輝かせる孫のパワーの融合が素晴らしい。

  • 『六人目の少女』 ドナート・カッリージ
    ハヤカワ・ポケット・ミステリ。このシリーズの装丁やサイズ感が好き。
    森の中で見つかった六本の左腕。それは世間を騒がせる連続少女誘拐事件の被害者たちのものだと判明する。しかし誘拐された少女は五人だった。六人目の被害者は誰なのか―。
    絶えず揺らぐ善悪の境界、二転三転する展開。面白かった。
  • 『ババア・ウォーズ 新たなる美貌』 中村うさぎ

  • 『天使などいない』 永井するみ

  • 『さくらん』 安野モヨコ

  • 『チエちゃんと私』 よしもとばなな
    本書や『偽姉妹』のように血縁者かどうかよりも「この人だから」ともに暮らしたいという、それが当然の道であるような、そういう世の中に早くなるといい。
    チエちゃんと私

    チエちゃんと私

     
    偽姉妹 (単行本)

    偽姉妹 (単行本)

     

     

  • 『羊の国のラブラドール生活白書』 マーティンゆう

  • 『ゴシック&ロリータ幻想劇場』 大槻ケンヂ

  • 『二流小説家』 デイヴィッド・ゴードン(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

  • 『閉経の逆襲 ババア・ウォーズ2』 中村うさぎ

  • 『三の隣は五号室』 長嶋有

 

 

finish

 

 

▼筆者紹介▼

  • a writer:ミチル

  • 属性:Sexually fluid

  • ペット:白玉という名の猫を妄想で飼っている

 

 

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Written by ISAMU <パラサイト・コインパーキング編集部>

  記事の執筆ありがとうございました。

7〜8月の内容を編集していると、季節外れのマスクをして過ごした2020年の夏は過ぎ去ったのだと実感しました。

こんなにも暑さと向き合い、その暑さに押しつぶされそうになったのは初めてです。寒くなってきてましたので、心身ともに気遣いながらの生活をお互いしましょう。笑

(ただし、メンタルのダメージは笑ってもいられませんが「笑い」はいい薬になると思います)

 

『絶対に住めない 世界のゴーストタウン クリス・マクナブ』は建物の集合体が都市なのだとすれば、建築学科卒としては非常に気になります。笑

「人魚の村」と「スーダン北東部のスアキンの旧市街」確かに似てますね。構図が同じ。

ゴーストタウン化への原因として「疫病」が挙げられているのはなんとも見逃せないキーワードではあります。確かに海外のロックダウンした街の映像をTVでなんども見ましたが、人気がなくなれば瞬時にゴーストタウン化していて少し怖くなりました。怖くなるのはゴースト的な怖さではなくて滅びてしまうことへの恐怖です(根本的には同じか?)。

とは言えゴーストタウン内には元々は人が住んでいたわけだから一つや二つ「事故物件」があるんじゃないだろうか?

そのうちに誰かが「ゴーストタウン住みます」と言って、のちに書籍化されには映画化されるかもしれない。

 

 

 

ぬっきー