さて、
マルッと結論を言ってしまうと「1時間38分かけて親父ギャグ」を言われたような感じがします。
フローズン・ライター
【 また観たい? NO 】
才能の無いスランプ中の脚本家が精肉工場の冷凍庫に閉じこもって、新作を書き上げるまでそこから出られない映画。
【 ジャンル: グロ・サスペンス 】
*
個人的なジャンル分けをすると
- 結局よく分からない映画
- 純文学系映画
です。
『1. 結局よく分からない映画』は細かいところにツッコミを入れると切りがない映画・そもそも全体として整合性が取れているのか分からない映画、のことです。
『2.純文学系映画』は近代的自我のようなものテーマにしているのかなぁ?映画。主人公が悩んでうじうじするのが特徴。
「純文学=芸術性に重きを置いている文学」だからと言って「純文学系映画=芸術性に重きを置いた映像」ではありません。芸術性に重きを置いた映像は芸術性に重きを置いた映像です。笑
主人公は才能の無い脚本家(ライター)。スランプを打破し新しい脚本を完成させるために自らに試練を課します。それが極寒の地にある人里離れた寂れた「精肉工場の冷凍庫」に閉じこもり期間内に書き終えてそこから出ること。ひとりきりになって集中して創作に没頭したかったかれにとってはベストな環境です。
その冷蔵庫の中で「冷蔵庫に閉じ込められる話」の脚本を書き出します。冷蔵庫の外から聞こえる何者がタイプする音。なぜか温度が下がる冷凍庫内(主人公は内側からは開けられない構造の為、冷凍庫を選んだだけで何も冷凍されたかったのでは無い)。そして精肉工場を管理している女性も冷凍庫内に監禁される。脱失ゲームの要素が加わります。
展開として、どこまでが現実で起こっていることなのか?彼の妄想・幻覚の範囲なのか?創作する過程の想像・シミュレーションなのか?が分からなくなるのが面白いところ。そしてその点が『純文学系映画』なところです。
「精肉工場」なので場所を活かした動物たちの加工段階や人間スクラップが行われます。苦手な方は観ない方が良いでしょう。
マルッと結論を言ってしまうと「1時間38分かけて親父ギャグ」を言われたような感じがします。
(なにが「寒い」のか?なにが「しめきり」なのか?)
『ターミネーター2』ジョン・コナー役で知られるエドワード・ファーリングが主演です。
美少年の面影は無く、小太りで不潔な老けた若者です・・・。
タイトルが似ている『フローズン・タイム』も純文学系映画です。
割と好きです。
冴えない青年が深夜のスーパーマーケットでアルバイトを始めます。そこで時間を止める力を手に入れます。
Amazonプライムビデオでほとんどの映画を観ています。
end...
それではお先に(失礼します)!!
天貫勇
個人的プロジェクト
- 詩(みたいな文章)の創作。
- イラスト☆令太朗:イラストレーション稼業。
- 文化的オムニボア・ボヘミアンブロガー。
- 毎週、美術館へ行く。
- 映画鑑賞年間100作品2019年11月〜(週換算約2本)。