さて、
#1。
中之条ビエンナーレ 2019 国際現代美術祭
中之条ビエンナーレ 国際現代芸術祭 NAKANOJO BIENNALE
令和台風15号が日本列島、特に関東を襲った9月8日の夜。関東人は命を守る行動を取るように指示を受けました。
今まで経験したことがない台風、と言うかものすごく大きな不安。空からの自然の脅威に睡眠どころか、自分自身の命をこの世のどこかつ連れて行かれそうになった夜。
僕は僕で色々な不安に取り憑かれていました。台風被害の心配、大きな風の音で眠れず。果たして僕は中之条ビエンナーレに安全に到着できるのだろうか?むしろ現地に向かうことは可能なのか?あとは当時「あおり運転」がニュースになっていて、わざわざドライブレコーダーも購入していました。
さらには去年の9月に中之条に行った際に電車の中のトイレの便器の中にiPhoneを落としてしまった苦い思い出があったのです。
そんな中、向かった『中之条ビエンナーレ2019 国際現代美術祭』。9/9(月)〜10日(火)の「ほぼ全記録」。
9/9(月) 1日目
よく晴れていました。
246に乗るのにも時間がかかり、そこから関越道にたどり着くまで1時間くらいかかる。
〜約3時間〜
約1年ぶりの中之条。
人生2度目の中之条。
去年は四万温泉に行きました。
中之条伊勢町エリアにある通運ビル。
「中之条ビエンナーレ インフォメーションセンター」にパスポートとガイドブックを入手。
中之条伊勢町エリアは街の中心街。
泊まる宿が近くにあるので、このエリアは翌日に回し、西側の六合(クミ)エリアへと車を走らす。
〈 六合エリア 〉
草津温泉の手前の地域。
車を止め、歩いて南大橋を渡る。
「お蚕さんの里 六合赤岩養蚕農家群」
ここ赤岩地区は重要伝統的建造物群保存エリアに指定されています。
坂をゴリゴリと登ります。
「旧長英の湯」
今は公民館のようなところ。
『Kumi ナガグツアート コレクション』 日笠 保
小学生と地域住民がつくった長靴にペイントした作品たちです。
アーティストそれぞれの「筆さばき」と「足音」が聴こえて来そう。
『六合の奏・風鈴プロジェクト』白根開善学校中等部・高等部
陶の風鈴たちが山を抜ける風に踊り、心地良く響く。
『泉水樹』 三宅光春
芝生の上、木造の円形の物体。
隙間から突入。
ぐるぐると渦巻き状の狭い道を抜けると、中には空間が。
そして白い壁に囲まれた、ぽっかりと静けさの泉。
外から先ほどの風鈴の音が聴こえる。
「あっ、ぼくは中之条に来たんだ」と実感する。
長英の隠れ家 「湯本家」
湯本家住宅は1階2階が1806年に、3階が1897年に養蚕用に建造された土蔵造りの珍しい建物。
今回は新たに1階も展示スペースとなりました。
2階には、江戸幕府から終われた幕末の蘭学者、高野長英を匿った「長英の間」が残されています。(公式ガイドブックより)
土壁がどっしりと残る。
今回のテーマカラーの紫が映えます。綺麗ですねこの色。
『赤岩湯本家忍者屋敷』 木村 吉邦
吾妻の忍者をテーマに、現実に存在した忍者と架空の存在としての忍者が混交した世界を提示する。
〜中略〜
湯本家は逃亡者を隠匿するなど、何らかの術をひそかに受け継いできた忍者の家系であると仮定した。(公式ガイドブックより)
壁を透視し、隠し扉を熟知した「忍者」。そして素早く部屋の奥に誘われる「長英」になった気分で部屋を移動する。
『山に入る』 チュアン・ホー
暗い山を奥へ奥へ進む誰かの背中を見る。
以下、2枚は作者詳細不明(ぼくがよく分かっていないだけです。すいません)。
『ときを紡ぐ』 大山 里奈
場所、もの、いきものにはそれぞれの背景と時間がある。
いまそれぞれの「ずれ」に心を澄ませ立ち止まることで、この先へと向かうことが出来るかもしれない。(公式ガイドブック)
水が青白い軌道を残して、どこからか落ちてきて、どこかに着地するとその存在の響く音がする。そして、またどこかへと昇っていき消える。
ホタル小径
『スガタノツボ』 しばた みづき
赤岩の窓
『見えない輪郭ー「線」についての出来事』 安里 槙
赤岩小屋
『はなれ小屋の美しい部屋』 渡邊 智子
かいこの家
『Utopia/Boundaryーかいこの夢ー』 船井 美佐
展示とは関係ないが、地元のエジソンがやっているであろう『ガレッジセール』
赤岩公民館
『After the dream,2019』 白矢 幸司
無数に並ぶ白い球体。それらは人の心を表している。
〜中略〜(公式ガイドブック)
バレーボール程の陶器でできた「心」たち。
微妙に異なるくぼみには各個人の記憶が刻まれている。
白玉のようで、この中になそべりたかった。
アブみたいな激しい羽音を立てて飛ぶ大きめの虫が室内でガラス窓にぶつかっていた。
蚕の里を出ます。移動。。。
旧太子駅
『娘の耳元でずっとつぶやく、「戦争はくだらない」と。』 西澤 利高
戦争、戦後復興を現在に伝える遺跡。
- 戦時中昭和20年、日本鋼管(株)群馬鉱山の鉄鉱石を運ぶ専門線の始発駅として開業。
- 昭和27年、旧国鉄に編入。
- 昭和42年、群馬鉱山閉山。
- 昭和46年廃線。
- 平成30年、復元後一般公開。
風化して脆くなった躯体。
崩れ落ちた中から、ミミズのように這い出して来た、錆びた鉄骨。
風がすべてを知っているかのようにそこを筒抜ける。
現役の時は鉄鉱石を積込んだ貨車が、製鉄所のある川崎まで運ばれていたらしい。
その点に個人的なシンクロニシティを感じ、群馬との繋がりを発見しました。
番外編
いずれいきたい群馬スポット
気力がなくなり今回は断念しました。
苔と鉄鉱石が織りなす、珍しい現象があるらしい。
*
六合エリアでは太陽に近づくことができました。
山を登ったので当たり前といえば当たり前なんですけれども、山は太陽と呼吸をしているようでした。ぼくもそれに合わせて日焼けをしました。笑
コンクリートジャングルと太陽との相性が悪いことを実感しました。
台風の翌日だったためか、それとも普段からそうなのか分かりませんが、風が吹き抜けていました。気持ちが良い。
移動。。。
〈 沢渡暮坂エリア 〉
中之条伊勢町と六合をつなぐ中継地点であり、若山牧水をはじめ文化人の愛した暮坂峠を含むエリア。
(公式ガイドブック)
十二みます
『渡る TRAVERSE』 齋江 貴志
この地を多くの人々が離れていきました。
一方、命がけで海を渡り、この地を降りたつ蝶がいます。
その蝶の姿を見た時、私はつぶやきます。「ありがとう」と。(公式ガイドブック)
池の上を無数の蝶が目的地に向かって羽ばたく。
(釣り堀の面影あり)
木自体を写真に納めるのは気が引けました。
ちょい移動。。。
山の上の庭園
運転に疲れましたのでブルーベリーでアントシアニンをチャージ。ブルーベリーアイ!
さっぱりと飲みやすい。
この先の丘にはたくさんの花が植えられ、手入れをされている。
移動。。。
沢渡温泉共同浴場
共同浴場に入ることにしました。
浴室には浴槽がふたつあります。
一畳より、ひとまわりくらい大きな長方形が床をくり抜いて作ったかのような風貌。
ひとつは適温、もうひとつは熱め。この熱めがかなり熱い。
足を膝までつけるのが精一杯。
子供の時からの常連のおじいちゃんが肩までジッと浸かっていました。
おじさんがワイルドに生尻のまま床に座っていました。ぼくにはできない。笑
男らしかった。
「うわっ、湯船にティッシュ的な白いものが漂っている・・・。ジジイが尻を拭いた時のトイレットペーパーが浮いてやがる」と心の中で強く思い、ゆっくりすることなく早々に逃げる。
しかし、ブログを書くに当たって調べたところ「湯の華」と言う、温泉成分が固まったものでした。
お湯に浸かっていた素敵なお爺様方々、疑ってしまってすいませんでした。
シンプルで無骨でありながら、どこかおしゃれな浴場でした。
移動。。。お世話になる宿へ。
大衆酒場 ニューサイトウ
宿に車を泊め、徒歩で中之条駅前の居酒屋へ。
「中之条クラフトビール・四万温泉エール」を発注!
うまいおいしい!
宿
おばあさんとおじいさんがやっている素敵な民宿(おばあさんがほとんどの業務をしていると思う。笑)。
朝食はほとんど食材が手作り。
食堂にいたカモの剥製。
廊下の奥にいた剥製。
玄関で出迎えてくれ人形。
仕掛け人形でお茶を運ぶなどの動作ができるらしい。夜、彼らがチャッキー的にぼくの部屋に来るのではないないかと、若干怯えました。笑
おばあとおじいの体力的な観点から、宿の門限が20時。
地元の中学生よりも早い門限ではないだろうか?
特にやることも無くて『万引き家族』を観てから就寝。
#2へ
end...
それではお先に(失礼します)!!
おおぬ菌
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